Moodleによる「公立大学教職員研修システム」導入運用サポート事例
Moodleの導入によって、eラーニングプラットフォーム「公立大学教職員研修システム」を構築。約30コースの教材提供が可能になりました。
登録者数は400名近くにも上り、様々な教員、職員のみなさまに広く活用していただき、
「時間や場所の制約がないのがよい」「自分のペースで学べるのがよい」といった嬉しい声が挙がっています。
一般社団法人公立大学協会様
一般社団法人公立大学協会 事務局 江原 茜様 様
- 導入・運用支援
お客様から頂いたご要望
――公立大学協会様の活動と江原様の業務について教えてください。
江原様:当協会は、公立大学の振興と国内の高等教育、学術研究の水準の向上及び均衡ある発展に寄与することを目的に設立されました。今年度は99の公立大学を会員として、公立大学における様々な業務や事業促進のサポート、そのための情報を提供するセミナーの開催などを実施しています。
私は事務局に所属し、セミナー企画・運営を担当しております。
――eラーニング導入の背景について教えてください。
江原様:当協会のセミナーは、2020年以前は対面・集合形式で研修事業の充実を図ってきました。2020年からの新型コロナウィルス感染拡大をうけて、Zoom等を利用してオンラインで研修を実施するようになりました。 オンラインによる実施や動画データをYouTube上で配信することは研修事業を「いつでも・どこでも」受講可能にし、会員校へのサービスの向上が図られたと考えています。その際に、動画データを蓄積・活用するためのプラットフォームを構築し、公立大学協会にて体系的な研修プログラムを作成したものを会員校の教職員の人材育成にご活用いただけるのではないかと思いました。
当初は、そこで、閲覧や、会員の管理も効率的にできるようなeラーニングプラットフォーム導入を目的として、2020年12月に「公立大学教職員の研修システムに関する作業部会」を設置し、検討を開始しました。
――2021年11月にお問い合わせをいただいた際は、当初からMoodleと決定されていたのですか?
江原様:所属する委員の先生から、大学での活用事例の紹介があり、Moodleを選択肢のひとつとして検討するようになりました。
作業部会では、他のLMSも含めて検討を行っていましたが、
・当協会として実施したい機能を備えている
・予算内で、かつ公開時期に合わせてスピーディーに環境構築が可能
・オープンソースなので、構築・運用のサポートを委託する場合も、特定の業者に依存しない
・eラーニングの標準規格であるSCORM対応なので、将来LMSを変更してもコンテンツの流用が可能
という点からMoodleを採用することに決定しました。
その後、会員校の先生を経由してヒューマンサイエンス社の紹介があり、お問い合わせをした次第です。
他にもMoodleサービスを提供している会社に話を聞きましたが、サポート体制、技術力、経験値、価格はヒューマンサイエンス社が格段に良かったです。
お客様からの声
――2022年1~3月に検証環境の構築と試験運用、4月から本番環境での運用のご支援をさせていただきました。プロジェクト進行中のヒューマンサイエンスの対応などはいかがでしたか?
江原様:メールでのヒアリングがメインでしたが、文面だけだと意思疎通が難しく感じたので、対面で打ち合わせる機会を定期的に持てればよかったかもしれません。当方は初めてのeラーニング構築でわからないことが多かったので、口頭やWeb会議ですり合わせができると安心感が増したかと思います。
――2022年4月の運用開始から約3か月経過しましたが、反響などはいかがですか?(取材日:2022年6月20日)
江原様:現在、「公立大学教職員研修システム」では4カテゴリ、合計約30コースを提供しております。2022年4月より会員校のみなさまに案内を開始し、現在、登録数は400人近くになり、様々な教員、職員のみなさまに広くご活用いただいております。
教員、職員のみなさまからは、「時間や場所の制約がないのがよい」「自分のペースで学べるのがよい」といった嬉しい声が挙がっています。
また、採用間もない職員の方向けの研修教材としても活用いただけているようです。
大学職員の方たちも、リモート勤務が実施されるようになって、新任の職員への受け入れ教育が難しいことがあります。実務が分からないという状況でも、動画教材で公立大学の基礎知識や業務の進め方等に関する教材を見ていただくことで、「公立大学の成り立ちといった国の高等教育政策の動向や大学業務全般の基礎的な部分を把握してもらえるので助かる」という声もいただきました。
――今後の活用のご予定はいかがですか?
江原様:現在オンラインで実施しているセミナーの中でも、「公立大学教職員研修システム」をさらに多くの方に活用いただけるようご案内をしています。
今後も、「公立大学教職員研修システム」を知っていただくための案内を積極的に行い、利用促進していきたいと考えております。またバッチ等の活用検討も進めていき、特定のコース履修者にバッチ等を付与できるような仕組みを検討していきたいと思います。