鉄道工事の安全啓蒙コンテンツの制作
アウトソーシングで業務負荷を軽減
東鉄工業株式会社様
- 教材作成
- 建設
- 導入の目的
- :コンテンツ制作
お客様から頂いたご要望
ヒューマンサイエンス(以下HS):事故の再発防止策のひとつとして作成している 「要注カード」について教えてください。
東鉄工業株式会社様(以下東鉄):当社では、「安全はすべてに優先する」という経営理念のもと、各種安全活動を行っています。
その一つとして使用しているのが「要注カード」です。
各種作業において過去に起きた自社・他社事故を教訓に、特に注意すべき要点や安全ルールを簡潔にまとめ、再発防止を図るツールとして作成しています。
このカードは、工事に携わる関係者を「支援するカード」として、施工計画の検討段階や日々の作業のさまざまな場面において活用しています。
要注カードについて
https://www.totetsu.co.jp/csr/safety.html
HS:「要注カード」は社内で作成されていたということですが、作成・運用においてどのような課題がありましたか?
東鉄:運用方法としては、各部署の担当者が事前に、これから施工する工事にどのような危険が潜んでいるか検討したうえで、関連する「要注カード」を選択し、守るべき対策等について、工事計画に記載すると共に、当日の作業打合せなどで使用しています。
例えば、工事当日のKYミーティング*では、「要注カード」を使って、当日の作業内容に沿った危険のポイント及び対策等を作業員等に徹底しています。
しかし、平成20年から作成を開始した現在の「要注カード」は、文字が多く見にくい、デザインが古く、あまり読みやすい仕上がりになっていない等、更なる改善が必要だと考えていました。
そのためには、文章の整理やデザインの工夫など、情報を分かやすく提供する知見が欲しいと感じていました。
*KYミーティング:KYとは「危険予知」の略で、作業に伴う危険を予測・認識し、安全策を考え、一人一人が実行することを意味します。KY活動の具体的な進め方として「KYミーティング」があります。
お客様からの声
HS:弊社を採択いただいた理由について教えてください。
東鉄:鉄道工事の同業者である日本電設工業におけるeラーニングコンテンツの制作実績が決め手です。同社の安全文化創造館を視察し、ヒューマンサイエンスの制作物を見て、「まさに探していた会社」と感じました。
HS:弊社に委託していかがでしたか?
東鉄:とにかく対応が早いですね。社内で実施するよりもスピード感をもって実施することができました。
詳しい説明をしなくとも、高い完成度で仕上げてくれ、自分たちは確認することに集中でき、業務負荷が減りました。
自分たちで制作するとフォーマットがバラバラになってしまいがちですが、フォーマットを作成し、統一感のある仕上がりとなったことにも満足しています。
ヒューマンサイエンス担当者から
制作のプロセス
初年度は、品質を見るトライアルも兼ねて、建築本部が作成した既存カードのうち特に重要な22事例を制作することとなりました。
HSの選定理由に「日本電設工業様の実績」があったことを踏まえ、同社のコンテンツ制作を担当し、鉄道工事にもある程度明るいメンバーを担当者に据えて、制作をスタートしました。
①PowerPointでテンプレートデザインを作成
既存の要注カードの多くはWordかExcelで作成されていましたが、デザイン調整や作図はPowerPointに分があります。そこで、新規カードはPowerPointを採用し、統一デザインを作成しました。
②既存カードやご提供資料から、新規カードを作成
ご提供いただいた既存の要注カードをよく読み込み、新規カードを作成しました。
作成にあたっては、
・内容をできるだけ要約し、割愛できるところは割愛し、文字量を減らす
・パッと見ただけで伝わるよう、図やイラスト、写真を盛り込み、重要箇所を強調して、見た目を整える
・専門用語が多く難しくなりがちな文章を平易にし、読みやすくする
などを心がけました。
なかには、カード作成前の資料のみをご提供いただく事例もありましたが、複数の資料から1枚のカードを作成しました。
③他部署に横展開
建築本部での制作を終えたあと、他部署にもご紹介いただき、土木本部と線路本部でも制作することとなりました。打合せで各部署のご担当者様からの要望をヒアリングし、色違いのテンプレートデザインを作成し、内容も部署にあわせてカスタマイズするなど、ご要望にあわせた制作を行いました。
現在も、各部署のご担当者様と一緒に、制作を進めています。
2021.08.19掲載