2017.07.27
[速報] Flashが2020年にサポート終了! eラーニングの今後は?
7月25日(米国時間)にAdobeが「Flash」の提供を打ち切る方針を発表しました。
2020年末までにFlash Playerの配布を終了する計画との本発表にともない、GoogleやApple、Microsoftなどの企業も段階的にFlashのサポートを終了することを表明しています。
ついにFlashのタイムリミットが示されたわけですが、社内システムなどで未だ活用されているだけでなく、eラーニングのコンテンツにも広く使用されています。eラーニング業界では、Flashの代替技術としてHTML5* への移行が進んできていますが、対応は完了していますか?これからやる、という企業も多いのではないでしょうか。
*HTML5: Internet Explorerなどのブラウザで再生することができ、音声・動画・アニメーションなどを実装することができます。再生にFlash Playerのような専用のソフトは不要です。
eラーニングにおけるFlashの利用
2010年ごろまでFlashはeラーニング教材を作成する最も有力な技術でした。当時、私たちが作成したコンテンツの9割以上、ほぼすべてに使用していました。
脆弱性の問題や、iOS(iPhoneなど)におけるFlash非対応の流れによって、徐々に流れが変わり始め、現在では、ほとんどの教材をFlash / HTML5両方に対応した形式で提供しています。
FlashからHTML5へ。移行の事例
2017年7月現在においても、HTML5を再生できない古いブラウザを使用しているユーザーがいるなど、Flashの存在意義(必要性)が残されています。それでは、他社では、どのような状況からFlashからHTML5へ移行を進めてきたのでしょうか。私たちが移行を支援したお客様の例をご紹介します。
【A社(大手機械メーカー)の場合】
・社内教育にeラーニングを活用している企業
・学習管理システム(LMS)のリプレースによりモバイル対応に
・特に海外には、PCを所有していない社員もいる
・現場での作業確認などのためにも、コンテンツもモバイル対応したい
⇒Flashで作っていた数百本の教材を、PowerPointの原稿を活用して、Flash / HTML5両方に対応する形式に変換。新システムの仕様に合わせSCORM化を実施するなど、制作方針を策定しました。
【B社(大手教育事業者)の場合】
・B to Cで教材を提供している企業
・モバイル端末で学習したいという要望が増加
・これまで作ってきたFlashの資産を生かしたい
・モバイル最適化(スマホ・タブレット用のインターフェース 等)を実施
⇒2012年頃からHTML5対応を開始しています。FlashファイルのHTML5への変換に加え、モバイル端末で学習しやすいように、画面や操作ボタンなどのインターフェースを調整しています。
Flash教材をHTML5に変換するサービス(Flash to HTML5)や、PowerPointなどの原稿に立ち返って新たなHTML5教材を作成するなど、ご状況に応じたプランで、モバイル対応/HTML5化をご支援してきました。
ポジティブな移行へ!教材をHTML5にする意義
2020年に向けて、企業側もFlashからの離脱へ向けた環境整備が必要となります。
だからといって、「Flashが使用できなくなるから対応しなくては」というようなネガティブな理由からの移行はお勧めできません。
HTML5などに移行することには、次のようなメリットがあります。
- Flashの脆弱性を回避
- モバイル学習ができる
移動中、自宅、社内でも、学びたいことを学びたいときに - より学習しやすい教材(もっとシームレス/軽快な動作で、学びの抵抗感を減らす)
上記項目には議論の余地、また技術的な課題もありますが、特に「2」と「3」は、これからの学びにとって不可欠なものとなってくるでしょう。
- 今日は初めてお客さんに会う予定だから、名刺交換の方法を改めて確認したい
- 装置メンテナンスのために移動している途中で、手順を再確認したい
- 明日のプレゼンに向けて、理想的なプレゼン方法を学習したい
このように、移動中・休憩時間・自宅など様々な場面で、とっさにやりたいこと/学ばなくてはいけないことを思い出す人も多いと思います。モバイル対応教材(HTML5)は、これらの要望に応えることができます(もちろん、教材内容/提供方法も、しっかりと要望に応えられるようなものでなくてはいけません)。
学習者の環境や、その他、実現したい様々なご要望に応じたモバイル対応を行いましょう。
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Adobe、Adobe Flash、Adobe Flashロゴ、およびFlash Playerは、Adobe Systems Incorporated(アドビ システムズ社)の商標です。
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