2025.07.30
2025.07.30
企業研修を変える!Articulate Storylineの可能性
Articulate Storylineは、eラーニングの制作で広く採用されているツールです。 PowerPointのような操作感覚でコンテンツを作成できるため、eラーニングの制作会社だけではなく多くの企業でオリジナルコンテンツの制作に使用されています。操作しやすい編集画面と豊富な機能により、学習者にとっても満足度の高いeラーニングコンテンツを作成することが可能です。このブログでは、eラーニング制作サービスを提供しているヒューマンサイエンスが、Articulate Storylineの効果的な活用法と企業研修の質を向上させる可能性について解説します。
目次
1. Articulate Storylineの主な機能
インタラクティブなスライド
ユーザーがクリックやドラッグで操作できるインタラクティブな要素をスライドに追加することが可能です。選択するボタンによって別のストーリーに分岐させるコンテンツも簡単に設計できます。ドラッグ&ドロップ操作をさせたり、動画を再生させたり、受講者の能動的な学習を促すコンテンツを高い自由度で作れます。
既存教材をそのままeラーニング化
Articulate Storylineには、PowerPointファイルをインポートする機能があります。PowerPointのスライドに設定したアニメーションや音声もそのまま取り込める(※)ので、これまで研修等で使っていた教材をそのまま活用しながら、Storylineでインタラクティブな効果をつけることでさらに教育効果の高いeラーニングコンテンツを手軽に作成することが可能です。
(※)一部取り込めないアニメーションもあります。
クイズの作成
多様なクイズ形式をサポートしています。選択問題、ドラッグ&ドロップ問題、入力問題など、さまざまな形式のクイズを作成できます。クイズには採点機能があるので、正解・不正解によるストーリー分岐を設計することも可能です。 アレンジも高い自由度でできるため、プリセットされたクイズ形式に限らずさまざまなクイズを作成することができます。
音声作成機能
合成音声のエンジン(Text-to-Speech)を搭載しており、スライドにナレーションを簡単に追加できます。音声合成マークアップ言語 (SSML)で音声の調整を細かく行えるので、専門用語などの特殊な読みやより自然な音声の作成も可能です。音声は日本語や英語だけではなく様々な言語にも対応しています。
マルチデバイス対応
Articulate Storylineで作成されたコンテンツはレスポンシブデザインに対応しています。スマートフォンやタブレットで学習しても、端末に合ったフォーマットで表示されます。
2. Articulate Storylineを活用した効果的な研修デザイン
2-1 学習効果の高いスライド作成
文字を読むだけのスライドや流れてくる音声を聴くだけのスライドは受講者が常に受動的になり、学習効果を下げる恐れがあります。受講者が自分で考えたり、能動的に参加できるようなコンテンツになっていると受講途中で離脱されることも少なくなり、学習効果も高くなります。Articulate Storylineではクリック操作で受講を進めるインタラクティブなスライドやドラッグ&ドロップ形式のクイズなど、受講者が自分の手を動かし考えながら学習できる仕掛けをコンテンツに搭載できます。
2-2 シナリオベースの学習
シナリオベースの学習は、受講者が現実の問題や状況に直面し、意思決定を行うことで学ぶ教育手法です。
Articulate Storylineでは、クイズの正解・不正解によって違う内容を学習させたり、選択肢によって別のストーリーが展開するなどコンテンツを自在に設計することができます。学習内容がより具体的で実践的なものとなり、受講者の理解度が深まります。
2-3 評価とフィードバック
教育は「受講すること/させたこと」を目的とするのではなく、学習内容の知識定着と、行動への影響(行動変容)が目的です。Articulate Storylineには、先に紹介したインタラクティブなコンテンツやシナリオベースのコンテンツだけでなく、クイズやアンケートの作成機能があります。クイズなどを使用して受講者の学習効果を測定し、適切なフィードバックを行うことで学習の定着を図ることができます(Storylineの機能に頼るだけではなく運用面においても、より適切なフィードバックをするためにどうすればいいのか考える必要があります)。
3. 企業研修の質を向上させるためのヒント
3-1 モチベーションの維持
eラーニングを始めとするオンライン学習において、学習のモチベーションが維持できるかは重要なポイントです。Articulate Storylineで作成したコンテンツは、受講者が自分の手を動かし考えることで能動的な学習を促し、モチベーションの低下を防ぎます。
また、学習の途中で中断しても中断したスライドから学習を再開できるため、受講者が自分のペースで学習を進めることができるのもモチベーションの維持につながります。
さらに、Storyline以外のツールで作成した動画やアニメーションなどを組み合わせることや、集合研修と組み合わせた反転学習などのブレンディッドラーニングを実施するなど、学習の目的やゴールを見据えた教育全体の設計が効果を上げる鍵となります。
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3-2 継続的な改善
先ほどご紹介したクイズやアンケートの結果は受講者へのフィードバックに用いるだけでなく、教材の改善に役立てることもできます。受講者からの意見を収集し、次のコンテンツに反映させることでより効果的なeラーニング教材を提供することが可能です。
4. Articulate Storylineの活用事例
ヒューマンサイエンスでは、20年以上にわたり様々な形態のeラーニング教材を制作してきました。中でも近年ではArticulate Storylineを使用したコンテンツを多数制作しております。
ここでは、Articulate Storylineを活用して制作したプロジェクトの事例をご紹介します。
4-1 外資系医薬品メーカー様
若手・新入社員向けの教材を2019年から80本以上制作。Articulate Storyline/Riseを使用した教材翻訳・ローカライズ・編集を担当。翻訳から編集まですべての工程を弊社で行うことで、製品発売日の遅れ(認可遅れ)等に合わせて柔軟なスケジュールで対応を行いました。
4-2 手術支援ロボットメーカー様
医師向けのeラーニング教材を9コンテンツ(427スライド)制作。Articulate Storylineを使用した教材翻訳・ローカライズを担当。Tradosを活用で用語統一など、翻訳作業を効率的に進行。CATツールによる用語の統一/グロッサリーによる専門用語の指定を行う。外科分野の専門知識を有する翻訳者による翻訳とeラーニングコンテンツの編集、音声収録作業までワンストップで対応しました。
4-3 東京エレクトロン様
グループ社員の教育を目的として、契約の基礎やNDA(機密保持契約)の必要性を伝えるコンテンツを作成。Articulate Storylineのコンテンツの中に、Vyondというアニメーション作成ツールを使用したアニメを使用することで、登場キャラクター達が様々な失敗を乗り越えて行く姿を通した学習を実現。日本語の他、英語や台湾、韓国語にも展開してグローバルの教育に活用いただいています。
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5. Storylineの導入方法とサポート
5-1 導入方法
Articulate Storylineは年間サブスクリプションで提供されており、公式サイトや代理店から購入できます。導入後は、オンラインサポートや定期的なアップデートが提供され、常に最新の機能を利用することができます。
5-2 サポート体制
代理店が提供するStorylineの使い方ガイドが公開されています(日本語での学習が可能)。
販売元のArticulate社がユーザー同士が情報交換できるユーザーコミュニティを提供しています(英語)。コミュニティには世界中のユーザーやエキスパート、Articulate社のスタッフがStorylineに関して情報交換を行っており、疑問点を解決することができます。
また、ヒューマンサイエンスでは豊富な制作実績を活かしたArticulate Storylineをはじめとした効果の高いeラーニングコンテンツの制作サービスをご提供しております。eラーニングの効果に課題を感じている方や、より効果的なコンテンツ制作をご希望の際はご相談ください。
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