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2025.07.30

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Articulate Storylineとは?初めて使う方が知っておくべき5つのポイント

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    Articulate Storylineとは?初めて使う方が知っておくべき5つのポイント

    Articulate Storylineは、eラーニング教材をPowerPointのような簡単な操作感で作れるツールとしてさまざまな企業に採用されています。このブログでは、「Articulate Storylineって何?」「本当に簡単に作れるの?」といった疑問を持つ方に向けて、基本的な機能、できること、導入のメリットまで詳しく解説します。

    1. Articulate Storylineとは?

    1-1 製品の概要

    Articulate Storylineは、eラーニングコンテンツの制作ツールです。編集画面の構成はPowerPointに似ているので、PowerPointに慣れていればすぐに操作を覚えられます。また、eラーニング向けの豊富な機能(クイズや合成音声の作成など)が備わっており、初めて使う方でも教育効果の高いコンテンツを制作することができます。

    1-2  利用シーン

    Articulate Storylineは、教育機関や様々な企業の従業員研修の他、eラーニングコンテンツの制作会社でも幅広く使われています。昨今リモートワークが増える中でオンライン学習の需要は高まっており、Articulate Storylineの利用価値はさらに高まっています。また、海外に拠点を持つグローバル企業では様々な言語で同等の従業員教育を行う必要があり、多言語への展開が簡単にできるStorylineが採用されています。

    2. Articulate Storylineでは何ができる?

    2-1 主な機能

    PowerPointのインポート

    PowerPointインポート機能を使うと、スライドを簡単にStorylineに取り込むことができます。すでに教育資料などの資産が揃っている場合にも、容易にeラーニングコンテンツに変換することができます。
    ※PowerPointと同様の操作感で、新しいスライドを作成することも可能です。

    クイズの作成

    多様なクイズ形式をサポートしています。選択問題、ドラッグ&ドロップ問題、入力問題など、さまざまな形式のクイズを作成できます。クイズには採点機能があるので、正解・不正解によるストーリー分岐を設計することも可能です。
    アレンジも高い自由度でできるため、プリセットされたクイズ形式に限らずさまざまなクイズを作成することができます。

    インタラクティブなスライド

    ユーザーがクリックやドラッグで操作できるインタラクティブな要素をスライドに追加することが可能です。選択するボタンによって別のストーリーに分岐させるコンテンツも簡単に設計できます。ドラッグ&ドロップ操作をさせたり、動画を再生させたり、受講者の能動的な学習を促すコンテンツを高い自由度で作れます。

    合成音声作成

    日本語をはじめとした多数の合成音声の話者が登録されており、この機能を使用して簡単に音声を生成することができます。また、タイムラインと合わせて使用することで、音声に合わせてスライドを変化させること(テキストを表示するなど)が可能です。

    2-2 編集画面の紹介

    Articulate Storylineには、動画編集ソフトのようなタイムラインの編集パネルがあります。スライドに配置した映像、音声、画像などの素材を時間軸に沿って並べたり、移動したりすることで直感的にアニメーション効果の付いたスライドを作成していくことができます。

    ①画面中央(スライド編集):PowerPointと同じように、オブジェクトを置くなど視覚的に編集することができます。
    ②画面左(スライド一覧):スライドの一覧が表示されています。
    ③画面上部(リボン): PowerPointと同じように、リボンで機能が配置されています。例えば[INSERT]タブからは図形や画像を配置するための機能などが置かれています。
    ④画面下部(タイムライン他):時間軸でオブジェクトや音声などの表示タイミングを調整できます。
    ⑤画面右(Trigger・Slide Layer他):スライド遷移などの指示などが記載されています。

    海外の製品なので編集画面を始めすべて英語で表記されていますが、日本語フォントにも対応しており、問題なく日本語コンテンツを作成できます。日本語の他にも、アラビア語(RTL言語)を含む70以上の言語に対応しています。

    2-3 Storylineコンテンツの特徴


    Articulate Storylineで作成したコンテンツには、「目次」や「次へ」ボタンのほか、字幕や用語集など様々な機能の表示/非表示を設定することができます。例えば下部のシークバーは、受講者が自由に再生位置を調整することを許可することや、一度見た箇所までしか戻れないなどの設定をすることもできます。

    また、StorylineはSCORMの標準規格に対応したコンテンツデータに出力できるため、一般的なLMS(学習管理システム)に掲載して、学習履歴を管理することも容易です。SCORMの他、ウェブコンテンツとしてHTMLで書き出すことや、Word形式で書き出すこともできます。

    3. Articulate Storylineはどこで購入できる?

    Articulate Storylineは年間サブスクリプションで提供されており、公式サイトや代理店から購入できます。買い切りのオプションはなく、常に最新バージョンを利用できる点が特徴です。

    3-1 契約プラン

    AI機能が標準搭載された「Articulate 360 AI」やチームでの連携が容易な「Articulate 360 Standard Teams」などのプランがあります。 ※最新情報は、Articulate公式サイト(外部リンク)代理店のウェブサイト(外部リンク)をご確認ください。

    3-2 契約方法

    公式サイトからの購入の場合は、英語でのお手続きが必要です。ドル建ての契約となり、クレジットカードやPaypalでのお支払いが可能です。 代理店からの購入の場合は、日本語および日本円など、代理店ごとの言語および通貨でのご契約が可能です。また、請求書でのお支払いを選択することができます。

    4. Articulate Storylineの活用方法

    StorylineはPowerPointに近い操作感でeラーニングを作成できるツール、とこれまでご説明してきましたが、本当に簡単にeラーニングを作れるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。ここでは、実際の使い勝手や使いこなすためのヒントをご紹介します。

    4-1 小規模プロジェクトから始める

    いきなり数十スライドもあるコンテンツや複雑な構成で作成するのはおすすめしません。操作に慣れていないうちは、数スライドの簡単なプロジェクトから始めて、徐々にスキルを向上させる方法がいいでしょう。 また、最初はテキストだけのシンプルなスライドやクイズを作成し、慣れてきたらオブジェクトやインタラクティブな要素を追加していくと無理なく操作を覚えることができます。小規模なプロジェクトを通じて、Storylineの基本操作や機能を習得し、自信を持って大規模なプロジェクトに取り組むことができます。

    4-2 既存のPowerPointを活用する

    Articulate Storylineには、PowerPointファイルをインポートする機能があります。PowerPointのスライドに設定したアニメーションや音声もそのまま取り込める(※)ので、これまで研修等で使っていた教材をそのまま活用しながら、Storylineでインタラクティブな効果をつけることでさらに教育効果の高いeラーニングコンテンツを手軽に作成することが可能です。
    (※)一部取り込めないアニメーションもあります。

    4-3 学習リソースの活用

    Articulate 製品の販売代理店である株式会社ディーシェでは、Articulate StorylineをはじめとするArticulate360各製品の使い方を動画で公開しています。販売元のArticulate社がユーザー向けに公開しているオンラインチュートリアルや公式ドキュメントは英語版のみですが、こちらは実際の操作画面を見ながら日本語の解説で学習できます。操作や機能ごとに動画が用意されているので、知りたい操作や機能をピンポイントで習得できて大変便利です。
    [ディーシェ社「Articulate360 各製品の使い方」](外部リンク)

    4-4 コミュニティの活用

    Articulate社はユーザー同士が情報交換できるユーザーコミュニティを提供しています(原則として英語のみ)。Storylineではチュートリアルや公式ドキュメントで説明されている機能だけではなく、変数等を組み合わせてさまざまな表現が可能です。ユーザーコミュニティでは世界中のユーザーやエキスパート、Articulate社のスタッフがStorylineに関して情報交換を行っており、疑問点を解決することができます。コミュニティ内でテンプレートやサンプルプロジェクトが提供されていることもあり、これらを活用することで制作の参考にすることもできます。

    5. まとめ

    Articulate StorylineはPowerPointのような感覚でスライドを作成することできるので、初めて使う方でも簡単にコンテンツを制作できます。また、弊社を含む多くのeラーニングコンテンツの制作会社でも活用されており、手を加えることで様々なインタラクションを表現できるため、複雑な構成や趣向を凝らしたコンテンツも作ることができます。 ただし、プロジェクトの規模や操作に慣れないうちは思うようなコンテンツを作れないことも多いです。

    ヒューマンサイエンスではArticulate Storylineを使用したeラーニングコンテンツの制作サービスを行っています。豊富な経験を持つスタッフが多数在籍しており、より効果的なコンテンツを短期間で作成することが可能です。導入はしてみたものの使い方がわからない場合や、大量の編集が必要で体制が足りない場合などは、制作会社に依頼することもご検討してみてはいかがでしょうか。
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