2024.05.31
ビジネスメール研修の必要性とは? 意外と知らないビジネスメールマナーの重要性
ビジネスの世界において、メールはコミュニケーションの主要な手段です。
適切なメールの書き方や文章のマナーに関する知識は、相手に好感を与えるだけではなく、正確で円滑なコミュニケーションを生むことにもつながります。
しかし、正しいメールの書き方を学習する機会はそう多くないかもしれません。むしろ、多くの人は見よう見まねで、“メールのスキル”を身につけてきたのではないでしょうか。ただ、それでは非効率ですし、人によってスキルにバラつきが出てしまいます。
そこでお勧めしたいのが、「ビジネスメール研修」です。
今回のブログでは、ビジネスメール研修の必要性や効果について考え、研修を導入した企業の成功事例もご紹介します。
1. ビジネスメール研修とは?
最初に、ビジネスメール研修について、その概要を理解しましょう。
●ビジネスメール研修とは
ビジネスメール研修とは、業務におけるメールの書き方やマナー、コミュニケーションスキルなどを向上させるための研修プログラムのことです。伝えるべき内容が明確で読みやすく、相手に伝わりやすいメールを作成する技術を養います。
●ビジネスメール研修の一般的な内容
一般的なビジネスメール研修では、以下のような内容が取り上げられています。
・メールのフォーマットや構造
件名や挨拶、本文、結びの部分など、基本的なメールのフォーマットや構造を学びます。
・丁寧な言葉使いや敬語
相手に対する敬語や、丁寧な言い回しなど、適切な言葉遣いを身につけます。
・明確な伝達力と要約能力
伝えたい内容を、明確かつ簡潔に書き表すための技術や要約能力を高める方法を学びます。
・効果的なコミュニケーション
件名や書き出しでの惹きつけ方や好感を与える文章法など、相手とのコミュニケーションを円滑に行うためのコツやテクニックを学びます。
・メールのマネジメント
受信トレイの整理方法や、重要なメールの管理方法などを学習し、効率的なメールの取り扱い方を身につけます。
これらは一例ですが、このようなスキルや知識を身につけることで、相手に誤解や不快感を与えることなく、スムーズなやり取りを実現することができます。
2. ビジネスメール研修の必要性
まずは、業務シーンでよく起こりがちなメールのミスをピックアップし、ビジネスメール研修の重要性や必要性を改めて認識しましょう。
〈よく起こりがちなビジネスメールのミス〉
(1)わかりにくい内容のメールを送ってしまった
件名や本文が不明瞭だと、相手がすぐに内容を理解できず、業務上のミスを誘発したり、返信や対応が遅れることがあります。
(2)適切な言葉遣いをしなかった
敬語や丁寧な表現が不足していると、相手に失礼な印象を与えてしまいます。
(3)誤字や脱字
誤字や脱字が多いと、信頼性や専門性に欠ける印象になり、相手に不信感を抱かせたり、目的が果たせなくなったりします。
(4)添付ファイルの不備
添付するファイルが間違っていた、または添付し忘れていたなど、添付ファイル関連のミスは起こりがちです。特に個人情報が含まれているファイルを誤送信した場合、大きな問題になる可能性もあります。
(5)返信や転送先の間違い
返信や転送先を間違えるケースもよく起こります。内容に機密情報や個人情報が含まれている場合は特に注意が必要です。
(6)BCCで送るべきところをCCで送ってしまった
宛先をCCに指定して送信した場合、受信者全員がほかの受信者のメールアドレスを知ることになり、個人情報の漏洩が懸念されます。また、受信者は誰がメールを受け取ったかを把握できるため、内容によっては混乱や不快感を招く恐れがあります。
(4)、(5)、(6)は、メールを送信する際に発生しがちなミスであり、大きなトラブルに発展することも多いため、比較的注意が向きがちです。一方で(1)、(2)、(3)はメールの本文中のことなので、“ついうっかり”というケースも多いと思われます。
しかし、メールの送信者である従業員は、“会社の代表”として相手と接していることを忘れてはいけません。適切ではない文章を送ることによって、クレームやトラブルが発生したり、ひいては会社の信頼を落とすことにもなりかねません。だからこそ、ビジネスメール研修を通して、正しい知識を得る必要があります。
3. ビジネスメール研修で得られるメリット
次は、研修を実施することで得られるメリットを整理してみましょう。
〈メリット.1〉コミュニケーションの円滑化
ビジネスメールでの適切なコミュニケーションを通じて、社内外の関係者と円滑に協力関係を築くことができ、業務の推進や成果のアップが期待できます。
〈メリット.2〉メール作成がスピーディーに
特にビジネスメールに馴染みのない新入社員は、メールの書き方や送信時の注意点などの知識がなく、メール作成にかなりの時間を要してしまいがちです。正しいビジネスメールの知識があれば、そのようなムダな時間を削減することが可能です。
〈メリット.3〉業務の効率アップが図れる
オフィスワークでは1日に何通ものメールを交わすのが通常です。メリット.2と関連しますが、ビジネスメールをスピーディーに作成できるようになると、必然的に業務効率もアップします。
〈メリット.4〉トラブルの削減
前章でも触れましたが、メール文の正しい書き方やマナーを学ぶことで、クレームやトラブルの発生を抑えることにつながります。メールの場合、送信記録やデータは必ず残るため、誤った情報や失礼な内容を送らないように徹底しましょう。
これらのメリットを享受するためにも、ビジネスメール研修を実施し、すべての従業員が実践的なスキルや知識を身につけるようにしましょう。
4. ビジネスメール研修の導入事例
ビジネスメール研修は、実際に多くの企業で導入され、ポジティブな効果を生んでいるようです。以下に、ビジネスメール研修を導入した企業の成功事例を、「導入前」と「導入後」に分けてご紹介します。
〈某ITサービス企業のケース〉
●ビジネスメール研修の導入前
メールのマナーや使用しているメールソフトがバラバラで、社内でのルールが統一されていませんでした。また、従業員によってメールの内容や印象に差があり、コミュニケーションのすれ違いを生むこともありました。
●ビジネスメール研修の導入後
一般的なビジネスメールのマナーやルールを知り、「なぜその方法がよいのか」という理由についても学びました。さらに、メーリングリストを利用してメール流通量を半減するための規定を設けることにより、業務の進行が円滑になりました。
〈某外資系コンサルティグ企業のケース〉
●ビジネスメール研修の導入前
新卒の通年採用を行っていて、新人をすぐに“戦力化”したいと考えていました。しかし、コンサルティング業務のため、先輩がOJTで教えることが難しい点に悩んでいました。
●ビジネスメール研修の導入後
研修を外注のプログラムで実施することで、新人は社会人としての基本的な知識を身につけることができました。メールでのやり取りが多い業務なので、ビジネスメール研修は、特に有益と受け取られています。
〈某製造業のケース〉
●ビジネスメール研修の導入前
営業サポート部門に属する従業員のメールスキルを向上させたいと考えていました。これまでは基本的なメールフォーマットがなく、読みづらいメールが横行していて、それが悩みの種でもありました。
●ビジネスメール研修の導入後
研修を通して、従業員は自身が作成したメールを振り返り、「何がいけなかったのか、どう改善したらよいのか」という課題に気づくことができました。その結果、自発的に改善するようになり、メール起因の認識違いやコミュニケーションのズレが減りました。
5. まとめ
メールは、送信者と受信者という閉じられた空間内でやり取りが行われます。そのため、第三者がミスや失敗に気づきにくく、当事者は間違いを認識しないままでいることもあります。それが、業務の行方を左右するような重要な情報だったとしたら、大きなリスクにもなり得ます。そのようなリスクを負わないために、そして、前述したさまざまなメリットを享受するために、ビジネスメール研修は非常に有益です。
そこで、まずは基本的な知識、マナーから始められてはいかがでしょうか。
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