2024.08.20
eラーニングの教材の買い切りはどんな場合におすすめ? 選び方もご紹介
eラーニング教材を調達するためには、既製教材の購入やオーダーメイドなど、さまざまな方法があります。もちろん、「高品質な教材をできるだけ安く導入」できるのが理想かもしれません。ただ、重要なのは、実際のニーズや目標に適した調達方法を選ぶことです。
このブログでは、eラーニング教材の調達方法の一つである「買い切り」にフォーカスし、買い切りに向いているケースや、買い切りのメリット・デメリット、教材を選ぶポイントに至るまで、幅広く解説していきます。
1.eラーニング教材を調達する選択肢
eラーニング教材の主な調達方法は4つのパターンに分かれます。
〈調達方法.1〉買い切り(既製の教材を購入する)
市販されている既製品のeラーニング教材を購入する方法で、「買い切り」と呼ばれています。コンテンツは完成した状態で販売されているため、カスタマイズ性や独自性はありません。しかし、プロの手によって作られているため、教材のクオリティは一定以上と考えられます。また、多様な教材が用意されていて、ビジネスマナーやコンプライアンス知識などの一般的なトピックスであれば、業種を問わず活用できます。
買い切りの場合、自社にLMS(Learning Management System ※)がある場合と、ない場合とで、購入方法が変わります。
>学習管理システム(LMS)とは?~基本機能から導入効果、おすすめシステムまで~
▶自社にLMSがある
自社のLMSと教材の規格が合えば、その教材を自社のLMSに登録・運用することが可能です。教材が対応している規格を確認し、教材のみを購入しましょう。
▶自社にLMSがない
教材を提供しているベンダー(販売会社)などから配信サービス(クラウドサービス)を利用しましょう。サーバーなどの物理的な設備が不要で、セキュリティ管理もベンダー側が対応してくれるため安心です。
〈調達方法.2〉既製の教材をカスタマイズする
既存の教材をベースに、一部を自社のニーズに合わせてカスタマイズする方法です。複数の教材を統合したり、ケーススタディを実際に起きた内容に変更したりと、独自の情報を追加・変更することで、自社の目的にマッチした教材が作成できます。その分、買い切りと比べて、追加のコストが発生したり、製作に時間がかかったりする場合があります。
〈調達方法.3〉教材をオーダーメイドする
ベンダーに教材をオーダーメイドする方法です。プロのサポートやノウハウを活かして、自社独自の教材をゼロから作成できるのが魅力です。どのような教材が適しているのかわからない場合や、自社の情報資源をeラーニング化したいと考えている企業には、オーダーメイドの選択肢を検討する価値があります。
〈調達方法.4〉自社でオリジナル教材を作成する(内製する)
教材の作成をすべて自社で行う方法です。主にすべての工程を行うケースと、「教材作成ツール」を利用するケースの2種類がありますが、後者の方が簡単です。教材作成ツールはオーサリング作業を自動で行うため、パワーポイントやエクセルで用意した素材を使用するだけでOK。音声ファイルや動画ファイルの組み込みも可能です。
プロの手を借りない分、コストダウンが図れる点がメリットですが、クオリティ面で不満が残る教材になるリスクもあります。
それぞれの特徴を考慮し、自社の教育ニーズ、予算感、導入スピード、更新の容易さなど、長い目で見た利用計画に応じて、最適な調達方法を選びましょう。
2. eラーニング教材の買い切りのメリット・デメリット
eラーニング教材を買い切りする場合、多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。それぞれの内容を以下にまとめました。
〈買い切りのメリット〉
●プロが作った教材なので品質面で安心
既製品の教材は専門の教育機関やベンダーが制作しているため、質の高いコンテンツが提供されます。
専門的な内容の場合、専門家によって監修されているものもあります。
●コストが抑えられる
オーダーメイドやカスタマイズに比べて費用が抑えられるケースが多く、一度購入すれば追加の支払いは不要です。
●すぐにeラーニングを始められる
既製品の教材はすでに完成しているため、購入後すぐにeラーニングを始めることができます。
●無制限で使用し続けられる
基本的に、期限や利用人数などは無制限で使用し続けることができるため、必要なだけその教材を活用することが可能です。特に定期的・継続的な教育が必要なテーマに有利です。
●普遍的なテーマの場合は、十分にまかなうことが可能
一般的なビジネス知識やマナー、PC操作、情報セキュリティなど、業種業界を問わない普遍的なテーマの場合は、既製品の教材のみで十分にまかなうことができます。
〈買い切りのデメリット〉
●カスタマイズができない
既製品の教材は構成や内容が決まっているため、自社オリジナルの要素を追加することができません。そのため、実際の業務に即した具体的な事例が少ない…といった不備・不足が生じることもあります。
●自社の文化とマッチしない部分もある
既製品の教材は一般的な内容に終始しているため、特定のニーズや実際の業務、自社の文化などに完全に適合しないこともあります。
eラーニング教材の買い切りは、コスト効率が高く、質の高いコンテンツを提供されるなどの多くのメリットがあります。しかし、自社の特定のニーズにマッチしないこともあるため、導入の際はよく検討しましょう。
3. 買い切りのeラーニング教材はどんな場合に向いている?
この章では、買い切りのeラーニング教材が向いているケースをご紹介します。
〈Case.1〉普遍的なテーマの教材を利用したい
上記のメリットでも触れましたが、普遍的なテーマの教育において、買い切りのeラーニング教材はとても効率的です。例えば、ビジネスマナーは基本的なルールや原則が大きく変わることがほとんどないため、一度買い切りで教材を購入すれば、長期間に渡って同じ教材を利用し続けることができます。毎年の新入社員研修や、定期的なフォローアップ研修にも役立ちます。
〈Case.2〉予算が限られていたり、コストを抑えたい場合
買い切りの場合、基本的に一度購入すれば追加費用が発生しないため、予算管理がしやすいという利点があります。もちろん初期投資は必要ですが、長期的に見れば総コストを抑えられるケースも見られます。
〈Case.3〉すでにeラーニングシステムが導入されている
既存のeラーニングシステムと教材の規格が合う場合、簡単にシステムに組み込むことができ、手軽にeラーニングを始めることができます。新たに別のプラットフォームを導入する手間やコストもかかりません。
このように買い切りのeラーニング教材が自社の環境やニーズに合致する場合、コストパフォーマンスや効率面で非常に有効と言えます。
4. 買い切りのeラーニング教材の選び方
ここまでご覧になって、買い切りのeラーニング教材の導入をお考えの方もいるのではないでしょうか。実際に教材を選定する際は、以下のポイントを考慮することをおすすめします。
〈ポイント.1〉どのような教材が必要なのかを明確にする
まずは、どのようなeラーニングを行いたいのか、どのような教材が必要なのかを明確にしておくことが重要です。これらの指針をもとに、買い切りが適しているのか、もしくはカスタマイズやオーダーメイドをした方が有効なのかを慎重に検討しましょう。
〈ポイント.2〉教材を比較し、費用対効果が得られるかをチェック
同じテーマの教材でも多種多様なものが販売されているので、十分に比較検討して購入しましょう。また、単に価格だけではなく、教材の質や機能を考慮したコストパフォーマンスを意識することもポイントです。購入前にデモ版を試用するなどして、品質と価格のバランスを見極めましょう。
〈ポイント.3〉カスタマイズができるものが理想
買い切りの教材でも、自社のニーズに合わせてカスタマイズできるものがあります。自社独自の教育方針や特定のスキルセットに対応可能な“フレキシブルな教材”は、高い学習効果が期待できます。そのため、予算内であればカスタマイズできる教材を選ぶことをおすすめします。
〈ポイント.4〉購入後のサポートもチェック
購入後のサポート体制も重要な選定基準です。教材の使い方に関するサポートや、技術的なトラブルが発生した際の対応などを、あらかじめ確認しておくと安心です。
このようなポイントを念頭に置くことで、教材選びの失敗を防ぐことにもつながります。自社に合った最適な教材をセレクトし、効果的なeラーニング環境を整えましょう。
5. まとめ
eラーニング教材の買い切りは、そのコストパフォーマンスや手軽さから、多くの企業にとって魅力的な選択肢と言えます。さらに、今回の記事で解説した内容をふまえて、自社にとって適切な教材を選ぶことにより、学習効果が最大限に引き出され、組織全体のスキルアップが期待できます。
ヒューマンサイエンスでは、すでにeラーニングシステムを導入されている企業さまに向けた教材の原稿販売を行っています。買い切りのため、ユーザー数や有効期限を気にせずにご利用いただけます。また、Power PointやExcel形式のため、自社で自由なアレンジが可能です。さらに、原稿の内容をコンテンツに変換し、ご利用中のLMSに登録することもできます。
「購入した教材を、自社用にカスタマイズしたい」とお考えの方にとっては、柔軟に調整ができる、コストパフォーマンスの高い教材です。ぜひ、教材の選択肢の一つとして、ご検討ください。
詳細はヒューマンサイエンスのeラーニングサイトをご確認ください。
>eトレーニング/教材販売サービス
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