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2023.12.13

Vyond

Vyondの商用利用の活用例と注意点とは?

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    Vyondで作成したアニメーションは商用利用することが可能です。アカウント契約に基づき、動画の商用権が付与されるためです。ただし、アカウント所有者が自己の著作物として公開する場合は問題ありませんが、作成したアニメーションを第三者の商用利用のために提供する場合には注意が必要です。
    今回は、このような注意点と合わせてビジネスでの利用例や利用のメリットをご紹介します。


    1. Vyondとは?

    Vyondは、ビジネスアニメーションを制作するツールです。あらかじめ用意されている、数千の素材やテンプレートを組み合わせて、カスタマイズすることで短時間で魅力的な動画を作成することができます。

    Vyondには、キャラクターやイラストなどのタッチとして、3種類のスタイルが用意されています。コンテンポラリー、ビジネスフレンドリーおよびホワイトボードアニメーションです。このスタイルを使用すると、さまざまなビジネスシーンに合ったアニメーションを作成できます。

    関連コラム:
    Vyondとは?ビジネスにも活用できるアニメーション動画制作ツールのメリットをご紹介
    Vyondと他のアニメーション制作ソフトはどう違う? 比較とおすすめポイント

    また、動画で使用するキャラクターは、目鼻立ちや服装などをイチから選んで、自社のビジネスにあったものを作ったり、カスタマイズしたりできます。

    2. Vyondのビジネス活用例

    ビジネスで、どのようにVyondを活用できるのか、活用例を2つご紹介します。

    教育・eラーニング プロモーション・プレゼンテーション
    サービス・製品 新サービス、新製品等に関する教育 プレゼン、PR動画
    事例・技術 使用例、失敗例 使用例、技術紹介
    考え方、意識、事例 自己紹介

    ■教育・eラーニングでの利用

    文字で学習するよりも、画像を加えることで55%も記憶に残りやすいと言われています(画像優位性効果)。また、アニメーションはストーリーテリングにより事実や数字による説明よりも、聞き手の感情に訴えることで22倍も聞き手の記憶に残るという研究結果もあります。Vyondでは、視覚的に訴えることができるだけでなく、ストーリー性がある動画を作成できるため、学習者の理解度やモチベーションに影響を与えることができます。例えば、新サービスの紹介、使用例の紹介、また知識や事例を紹介することにも向いています。

    ■プロモーション・プレゼンテーションでの使用

    教育と同様に、記憶に残る、感情に訴えることで高い効果を得ることができます。PR動画として、自社の製品画像やロゴなどを組み込みつつ、独自のアニメーションを作成することができます。また、PowerPointプレゼンテーションの一部としてVyondアニメーションを組み込んで再生したり、PowerPointスライドの背景でキャラクターを動かすなどの要素の一部としてアニメーションを組み込んだりすることができます(*)。
    表現できることも、製品やサービスの使用例、技術的な紹介など幅広いものが考えられます。
    当然、動画にはじっくり見ないと伝わらない、伝わるイメージが人によって異なることがあるなど、デメリットもありますので、情報発信の一例として活用をご検討ください。

    関連コラム:
    Vyondでビジネスアニメを制作しよう!ビジネスにおすすめ理由とメリット、課題を解説

    (*) Vyondアニメーションの表現を拡張する方法
    Vyondで作成したアニメーションは、Vyond内の素材を使うだけではなく、他のサービスと組み合わせることで更に幅広い表現ができます。

    【動画として使用する場合】
    ・Vyondアニメーションに、実写動画や画像を組み込む
    ・実写動画に、Vyondアニメーションを組み込む

    【プレゼンテーション・eラーニングで使用する場合】
    ・Vyondアニメーションに、PPTのスライドを組み込む
    ・PPTスライドに、Vyondのアニメーションを組み込む(スライド全体をアニメーションとする)
    ・PPTスライドの背景等、要素の一部としてVyondのアニメーションを組み込む

    ■アニメーションの公開方法

    Vyondで作成したアニメーションは、動画(MP4)形式、アニメーション画像(GIF)形式を選択することができます。いずれも、とても汎用性が高い形式のため、様々な媒体で活用することができます。

    [公開方法の例]
    ・自社のウェブサイトで公開する
    ・学習管理システム(LMS)や動画配信システムに掲載する
    ・Youtube等外部サービスに掲載する
    ・SNSなどを含むウェブ広告に掲載する
    ・展示会などでモニターやプロジェクターで映写する
    ・PPTやその他のツール(eラーニング編集ツール等)に素材として組み込む 等

    関連コラム:
    Vyondの使い方をわかりやすく説明!アニメーション動画制作方法

    3. ビジネスにVyondを利用するメリット

    ビジネスにVyondを利用することにどんなメリットがあるでしょうか。6つのメリットをご紹介します。

    ■3つのスタイルで様々なシチュエーションに対応したアニメーションを作成できる

    次の3種類のスタイルでアニメーションを作成できます。

    コンテンポラリー
    モーショングラフィックス調のシンプルなアニメーションを作成します。PR動画やプレゼンテーションに適したスタイルです。

    ビジネスフレンドリー
    表現力が高く、企業教育で使いやすいアニメーションを作成します。キャラクターなどのカスタマイズ性の高さや素材の豊富さが特徴です。

    ホワイトボードアニメーション
    ホワイトボードにイラストや文字を手書きしていくアニメーションを作成します。そのシンプルさから幅広い用途で利用できます。

    ■専門知識不要・短時間制作が可能なのでコストが抑えられる

    Vyondの操作はマウスで直感的に行えるので、動画の専門知識やスキルがない人でもアニメーション動画を作ることができます。PowerPointのような簡単な操作性なので、特別な技術や経験は必要ありません。また、用意されている、多数のテンプレートを利用したり、既存の写真などの素材を活用したりできるので、新しく撮影する必要がなく、ゼロから動画を作成するよりも、短時間で動画を完成させることができるため、制作費用を抑えることができます。

    ■ビジネス向けテンプレートが豊富なので制作しやすい

    アニメーション作成に必要な素材として、1,900以上の背景、1,300以上のキャラクター、14,000以上の小物イラスト、2,400以上のアクション(キャラクターの表情や動き)があらかじめ用意されているので、様々な業種やストーリーに対応した動画を作成することができます。
    一例ですが、次のような背景、オブジェクト、服装など専門的な分野でも素材が多数あります。
    ・オフィス、学校
    ・工場、工事現場
    ・医療、医薬、研究室 等

    ■アニメーションに必要なその他の素材も用意/作成できる

    アニメーションには、BGMや効果音、音声なども必要になりますが、これらも素材として多数が組み込まれている他、合成音声機能があるためナレーションやキャラクターの音声を作成することができます。
    この他にも、グラフ等の素材など、様々なものが用意されていますので、Vyondひとつあればアニメーションを完成させることができます。

    ■自社のロゴなどをアップロードできるのでオリジナリティも出しやすい

    オリジナルの画像やロゴなどをインポートして、自由にカスタマイズできます。また、オリジナルキャラクターも作成できるので、他との差別化を図った動画を作成することもできます。AIによる画像生成技術も組み込まれているため、素材として用意されていないものもカンタンに作成する事ができます。

    ■「クラウド型」であるため、ネット環境さえあればどのパソコンでも制作可能

    通常、動画編集ソフトは、パソコンにインストールして使用するため、特定のパソコンしか作業できません。しかし、Vyondでは、ネット環境があればどのパソコンでも動画編集ができるので、会社にいなくても、出張先や自宅でも動画編集を進めることができます。

    4. Vyondを商用利用する際の注意点

    Vyondをビジネスで利用するには、Vyondの利用規約に準じる必要があります。ここでは、商用利用する際の注意点を紹介します。

    ■アカウント契約すれば再生・視聴してもらう権利は付与される

    Vyondアカウントの所有者(ライセンス契約しているVyondの利用者)には、Vyondで制作した動画を自己の目的で利用する権利が付与されています。これを「商用権(commercial rights)」といいます。Vyondのアカウント契約をしていれば、「商用権」を有することになるので、自分で制作した動画をビジネスのために再生したり、視聴してもらう状態にしたりすることができます。

    たとえば、自社のサービスや商品をPRするために動画を制作して、それをSNSで配信したり、社内研修に利用したりすることに手数料が発生することはなく、自由に行うことができます。

    ■Vyondのダウンロードファイルを第三者に提供、または制作物として納品する場合

    一方、Vyondで作成した動画を、Vyondアカウントの所有者ではない第三者が商用利用するために提供したり(販売したり)、制作物の一部または全部として納品したりするような場合は、「商用権」を第三者に移す行為、つまり「移転」が必要です。「商用権」の「移転」とは、Vyondの提供元に対して、動画の商用権の所有者を変更する申告をすることです。

    たとえば、次のようなケースが該当します。
    ・クライアントにPR動画を作成して納品する
    ・NPO法人が公開する啓もうコンテンツを無償で制作代行する など

    ■手続きの有無について

    「商用権」を「移転」する場合、Vyondアカウントの所有者による申告と申告手数料のお支払いが必要です。
    商用権を移転するお手続きは弊社サポートチームにご連絡ください。
    Vyondサポートチーム :vyond-ds@science.co.jp
    一方、「商用権」を受け取る第三者は、申告も手数料のお支払いも不要です。
    申告手数料は、動画一つにつき1件とし、1件につき99ドルとなっています。動画の長さが10秒ほどの短い動画でも、動画の長さに関わりなく、1件として申告する必要があります。

    5.Vyondの商用利用に関するよくある質問

    QVyondの「商用権」とは何ですか?
    A. Vyondアカウントの所有者(ライセンス契約しているVyondの利用者)には、Vyondで制作した動画を自己の目的で利用する権利が付与されています。これを「商用権(commercial rights)」といいます。Vyondをご契約のお客様は「商用権」を有するため、Vyondで制作した動画をご自身のビジネスのために公開できます。
    制作した動画を第三者のビジネスのために提供する場合は、商用権の移転の申告と、1本あたり$99相当の移転手数料が必要です。
    Qどのような場合に商用権の移転が必要ですか?
    A. 第三者に動画を譲渡する場合は、営利・非営利を問わず必要です。
    <例>
    ・クライアントにPR動画を作成して納品する
    ・NPO法人が公開する啓もうコンテンツを無償で制作代行する など
    Q個人間の譲渡でも、商用権の移転が必要ですか?
    A. はい。個人、NPO等の非営利団体、教育機関などとの取引の場合も、商用権の移転の申告が必要です。
    Q動画を無償で提供しても該当しますか?
    A. はい。有償/無償、ファイルの大きさ(長さ)、形式(MP4/アニメーションGIF)などに関わらず、動画をVyond契約者以外の第三者に提供する場合には、商用権の移転の要件に該当します。
    Q譲渡先が同じ場合、一度「移転」の申告をすれば、複数のファイルについて適用されますか?
    A. いいえ。同一の制作者と譲渡先でのやりとりであっても、1ファイルにつき1回の申告が必要となります。
    Q申告しなかったり、手数料を支払わなかったりした場合のペナルティは?
    A. 実態に合わせたライセンス料をご請求させていただくか、アカウントを凍結させていただく場合があります。
    Vyondの「Terms of Service(利用規約)」(https://www.vyond.com/terms/)のうち、「4. RESTRICTIONS(制限事項)」をご参照ください。
    Q制作者と譲渡先の双方が、それぞれVyondのライセンスを保有している場合でも、「移転」の申告が必要ですか?
    A. はい、必要です。動画の制作者と譲渡先が個別にアカウントを保有していても、制作者が自分のVYONDライセンスでアニメーション動画を制作した場合は、その動画の「商用権」は制作者のものとなります。そのため、第三者に提供する場合は移転の申告と移転手数料の支払いが必要です。
    ただし、同一契約(Professionalプラン以上)内の複数シート間でのやり取りは除きます。
    Q動画の編集権(素材データ)を第三者に移転できますか?
    A. はい。動画の制作者がAgencyプランをご契約で、かつ譲渡先がVyondのライセンスをご契約の場合に可能となります。Agencyプラン以外では、動画を利用する権利のみ(商用権)のみ移転できます。
    QVyondで制作した動画を過去に納品し、その際に「移転」の申告も移転手数料の支払いも済んでいるが、その後、納品物の一部に修正が必要となり、制作元で編集することとなりました。修正版を再度納品した場合、改めて申告と手数料の支払いが必要ですか?
    A. 商用権の移転から90日間は、再度申告することなく修正・再納品いただくことが可能です。90日を過ぎると、編集画面がロックされ編集できなくなります。
    Q社内研修用のアニメーションをグループ会社に配布したり、自社サービスや商材を訴求する動画を制作してWebサイト上で公開する場合には、「移転」の申告が必要ですか?
    A. 法人が異なる場合は、商用権の移転が必要です。ただし、自社(制作者)の著作物としてグループ内で配信したり、代理店などが公開したり等する場合には、移転の申告は不要です。
    Qライセンス保有者にアカウントを貸りてアニメーションを制作する場合、申告は必要ですか?
    A. アカウントを他者に貸し出すことや販売すること、また、ひとつのアカウントを複数人で使用することは禁止されています。
    このような行為が見られた場合、実態に合わせたライセンス料をご請求させていただくか、アカウントを凍結させていただく場合があります。
    なお、Professional以上のプランで複数シートをご契約いただければ、同一のドメイン(メールアドレスの@以下)に限り、編集データを含めた動画の共有や、アカウントの付け替え(別のユーザーへの割り当て)が可能になります。
    QVyondの契約が終了したあとも、作成したコンテンツを利用(配布等)することができますか?
    A. はい。お客様が作成した動画は、お客様自身の商用利用のために使用、複製、表示、実行、および配布するための永続的なライセンスがお客様に付与されます。

    商用権を移転するお手続きは弊社サポートチームにご連絡ください。
    Vyondサポートチーム :vyond-ds@science.co.jp

    関連コラム:
    Vyondシートとは?機能や価格について徹底解説
    Vyondの料金プランは3種類!利用シーンごとのおすすめプランを比較しながら解説!

    6.まとめ

    今回は、Vyondをビジネスでどのように活用できるか、どんなメリットがあるかをご紹介し、ビジネスで利用する場合の注意点をまとめました。ヒューマンサイエンスではVyondを使った動画制作の実績が多数あり、2023年にVyondの認定リセラーとなりました。ヒューマンサイエンスを通してVyondを導入するメリットをご紹介します。

    ・サポートの充実
    購入前後の手続きサポートはもちろん、トレーニング講座のご提供、Vyond提供元とのやり取り(英語)や、お客様のご要望に対する教育コンテンツの提案から制作までをサポートできます。
    Vyond(アニメーション制作)販売

    ・eラーニング制作の実績が多数あり
    ノウハウを活かした効果的なアニメーション制作代行もVyondに限らず、これまで多くの実績があります。
    Vyond アニメーション制作代行

    アニメーション動画を利用した教育コンテンツの充実は、今後さらにその必要性を増していくと考えています。それに比例して、今後も様々なアニメーション動画制作ツールが登場し、その機能も充実していくと予想できます。AIの活用も進みます。そのような状況の中で、Vyondはアニメーション教材作成に最適なツールとして、世界中でさらに活用されていくことでしょう。この有用なツールを、さらに多くの企業様で活用いただくため、ヒューマンサイエンスでは、2週間の無料トライアルを実施しています。お気軽にご相談ください。

    また、ヒューマンサイエンスでは、教育コンテンツの内製支援からアニメーション動画や教材の制作代行まで、教育コンテンツに関連する様々なサービスを提供しています。ぜひご相談いただければと思います。Vyondを利用した制作はもちろん、それ以外の様々なツールにも対応しています。
    ヒューマンサイエンス:eラーニングサービス

    さらに、ヒューマンサイエンスでは、様々な製品やサービスのマニュアル制作の実績も多数あります。その中にはマニュアルに付随するものとして製品やサービスの紹介動画や、ユーザー教育コンテンツの制作実績もあります。このようにマニュアルやトレーニングテキストの提案・制作から、教育コンテンツの提案・制作まで、ワンストップでの対応も可能です。お気軽にご相談ください。
    ヒューマンサイエンス:マニュアル制作サービス

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